医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDAFCAAF6D5CCEB54E1
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2016金曜日平日4:00〜5:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要発生場面 事故の内容
治療・処置実施誤嚥
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
病室
外科
整形外科
呼吸器外科
入院
1人
80歳代 (女性)
その他特記する心身状態あり 呼吸障害
疾患名無気肺
誤嚥性肺炎
右大腿骨転子部骨折
心房細動
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師12年11ヶ月3年11ヶ月1回交替勤務なし60日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本体育協会公認スポーツドクター
特に報告を求める事例発見者治療・処置の種類
本事例は選択肢には該当しない当事者本人その他の一般的処置 ミニトラック挿入
当事者以外の関連職種(複数回答可)

医療材料・諸物品等1
【販売名】 ミニトラックセルジンガーキット
【製造販売業者】 スミスメディカルジャパン株式会社
【購入年月】 不明
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
既設の医療安全に関する委員会等で対応記録などに不備があった
判断を誤った
知識が不足していた
その他 有害事象・合併症
事例概要
【実施した医療行為の目的】
・右大腿骨転子部骨折にて手術目的で入院した。
・受傷日は不明。
・入院時、炎症反応高値で感染源検索を行ったが不明脱水に伴う腎機能障害があり補液にて対応またBNPも高値で補液と利尿を図っていた。PT-INRは2.2〜2.3でコントロール。
・早期離床での誤嚥性肺炎の予防が必要と考えワーファリン内服のため、全身麻酔下で骨接合術施行(出血量少量)し翌日よりリハビリ開始とした。
・術後炎症反応が高値が遷延したため、手術5日目にCT施行。胆のう炎が疑われ、手術6日目に外科受診腹部エコー、MRCP施行し胆のう腫瘍、胆のう炎が疑われ抗生剤を継続していた。
【事故の内容】
・手術9日目、急にSPO2低下しCT検査にて左無気肺指摘され呼吸器外科医師にて気管支鏡下での痰除去を施行した。炎症反応、BNP上昇し心不全、腎機能の悪化認めた。
・感染は落ち着いてきたがBNP上昇し心不全進行。
・手術11日目、貧血進行のため輸血施行肝機能障害あるためMRI施行。痰よりアスペルギルス(+)。
・再度無気肺となり抗凝固剤内服中のため出血が予測されるため、一旦休薬してからミニトラック留置を提案されたが、家族が処置を希望され気管支鏡下でミニトラック挿入となった。
・ミニトラック設置部から出血しSPO2の低下あり。口腔内ミニトラックから血液・痰を吸引する。
・口腔内には血液が声門周囲まであり、声門も腫大した状態。循環状態も悪化しCPR開始した。ミニトラックより気管内挿管にされたが、酸素化が得られず、その後、死亡となった
【事故の背景要因の概要】
・心房細動、脳梗塞の既往があり抗凝固剤内服中であった。
・ワーファリン内服している為PT-INRは2.2〜2.3でコントロールされていたが、出血のリスクが高かった。
・出血のリスクを考えると、ミニトラック挿入について抗凝固剤を一旦中止して施行した方が良いことを家族に説明していた。
・家族が処置を希望された。
・ミニトラック挿入による出血と、吸引を繰り返すことによる刺激による出血により血液を誤嚥し呼吸障害が出現した。
【改善策】
・易出血性である事が、予測されるため抗凝固剤を中止、検査データをもとに処置を行う。
・家族へ出血のリスクを十分に説明を行う。