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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2014 | 月曜日 | 平日 | 18:00〜19:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 障害残存の可能性がある(高い) |
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| 事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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| 薬剤 | 内服 | 患者間違い |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
病室
| 小児科
| 入院
1人
40歳代
(男性)
| 構音障害
上肢障害
下肢障害
歩行障害
その他特記する心身状態あり 脳性麻痺 てんかん
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 看護師 | 12年11ヶ月 | 0年11ヶ月 | 2回 | 3交替 | 40 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 | 薬剤・製剤の種類 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 同職種者 | 睡眠導入剤 |
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関連医薬品1 |
【販売名】 ベンザリン30mg ヒルナミン細粒10% 10mg
【製造販売業者】 塩野義製薬
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| 既設の医療安全に関する委員会等で対応 | 確認を怠った
観察を怠った
知識が不足していた
技術・手技が未熟だった
教育・訓練
ルールの不備
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
19:30 主治医からモニター装着、今後の経管栄養予定、内服等の口頭指示。
19:30 SPO2低下、意識レベル昏睡状態、当直医師は経鼻エアウエー挿入による気道確保、酸素3L開始、頸椎ネックホルダーで下顎挙上した。
20:00頃 主治医来棟。
20:15末梢より輸液開始、採血(血中薬物等)実施。SpO2は90%代の維持として酸素流量と舌根沈下予防のため、頸椎ネックホルダー継続指示。
21:05主治医から母親に電話連絡。
21:30母親、兄来棟。主治医、病棟師長から状況説明と謝罪。
その後、事象時の血液検査結果を含め主治医から母親、兄にICを行った。その翌日、主治医から母親に電話で患者の覚醒を連絡した。
【事故の内容】
18:50看護師Xは担当患者の経管栄養介助は終了、台車の患者Aの経管栄養に気が付いた。
19:00看護師Xは与薬箱から患者Aの内服薬を取り出し、経管ボトル、内服薬を持ち患者Bのベッドサイドに行った。薬包の患者Aの氏名を目視で確認、チェスト上で懸濁ボトルに薬を入れ、患者Bの胃瘻から患者Aの薬(ベンザリン細粒30mgヒルナミン細粒10%10mg)を注入、経管栄養を開始した。
19:15 看護師Yは、病室廊下から患者Bの経管栄養剤の色の違いに気が付いた。看護師Xは発熱患者の援助を行っていた。看護師Yは看護師Xに患者Bに経管栄養の接続と内服投与の確認を行い、看護師Xは患者Aの薬を患者Bに内服したことに気づいた。
19:20当直師長と主治医に電話連絡。主治医からモニター装着、バイタル測定の指示あり。
19:30当直師長(当該病棟師長)来棟、モニターアラームが鳴りSpO240%台を表示、当直医師、主治医に連絡。当直医師指示による酸素吸入、用手換気行うもSPO2改善せず、舌根沈下による気道閉塞を認め、ナザールエアウェイ挿入、リザーバーマスクによる酸素吸入10Lを開始。SPO290%以上を維持できず、下顎挙上、肩枕、頸部ネックカラーを装着。次第にSpO290%台となった。適宜、酸素量はバイタル値から調整を行った。意識レベル3-300(JCS)
20:00主治医来棟、末梢ルートから輸液開始、採血(血中薬物等)実施。
21:05母親に電話連絡。
21:30母親、兄来院。主治医、病棟師長から誤薬の状況説明と謝罪を行った。主治医記載による病状説明書を家族(兄)に渡した。
23:40家族帰宅。
23:45 SPO240%、用手換気を行い酸素流量調整にてSPO290%代維持。意識レベル3-300(JCS)
【事故の背景要因の概要】
・当該病棟は60床の重心病棟であり、当該病棟入院患者の90%以上は自ら氏名を発す事が困難である。病棟のケア全般の患者認証は個々の看護師の認識度合によるソフトな側面を頼りとしていた。
・自ら氏名を発す事ができない、リストバンドの使用が難しい患者の認証方法が院内システム化(手順)されていなかった。
・医療者として、ハイリスク薬を取り扱っている自覚と薬剤エラーから発する危険性への認識が薄かった。
・当事者は、勤務当初、患者の顔と氏名が一致しない時、他の看護師に確認しケアを行っていた。
最近は当事者から他の看護師に患者氏名等の確認は無く、ケアを実施していた。このことから、当事者が病棟入院患者の顔と氏名が一致しない認識の度合で有る事を把握できなかった。
・当事者は他のスタッフと看護に必要とする情報のコミュニケーション連携が図れていなかった。
・患者確認を行わないことから生じる危機意識が希薄化している職場風土があった。
・看護師はこれまでの誤薬関連の事象に対し、患者の身体に直接異常が発生しなければ「事故を起こした」という危険性への認識が持てず、手順を遵守する意味の理解が乏しかった。
・与薬手順の「本人の氏名をフルネームで声出し指差し確認する」事を行わなかったため、自分の思い込みに気が付くことができなかった。
・当事者は不慣れな患者に与薬する行為に潜むリスクの認識が低かった。
・与薬、経管栄養の接続を流れ作業流に行い一度も患者の顔を見ていなかった。
・当事者の心理状態に何らかの理由で「焦り」が生じていた。
・処方箋、薬の照合確認動作が「患者を確認した」という思い込みとなり、無意識に与薬を行った。
【改善策】
・意思疎通が難しく、リストバンド装着も困難な患者に関する認証手順を明文化する。
・重症心身障害児者病棟における入院患者全員のベッドネーム、車椅子にID番号と写真入りネームを作成する。
・薬袋のID番号と与薬直後に患者の顔、ベッドネーム、車椅子ネームにあるID番号を照合する手順を医療安全マニュアル「与薬」に追加する。
・プレールームの患者認証は「周囲の看護師、医療スタッフ、面会の家族等」に聞こえるように大きな声で指差し呼称を原則とする。医療安全マニュアルに追加とする。
・医療者として患者の身体に直接、薬を投与する責任の重大さを再認識できる研修会の実施と継続した啓発活動を行う。
・今回の事例を通じ、薬剤作用、副作用の知識の獲得および与薬手順、ルールを遵守する必要性を各病棟で周知徹底するよう管理者は指導をする。
・看護師の与薬方法を徹底して観察し、その場で指導する。
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