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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2016 | 水曜日 | 平日 | 12:00〜13:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 死亡 |
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| 事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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| ドレーン・チューブ | 使用中 | その他のドレーン・チューブ類の使用に関する内容 挿入中 |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
透析室
| 内科
| 入院
1人
80歳代
(女性)
| 床上安静
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 医師 | 33年0ヶ月 | 22年0ヶ月 | 2回 | 交替勤務なし | 40 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 | ドレーン・チューブの種類 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 当事者本人 | 血液浄化用カテーテル・回路 |
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医療材料・諸物品等1 |
【販売名】 ブラッドアクセスLCV-UK カテーテルキット
【製造販売業者】 COVIDIEN
【購入年月】 2015
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| その他 外部医師を交えての拡大医療安全委員会 | 勤務状況が繁忙だった
施設・設備
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
透析の実施日であったが、シャント音が聞こえない。拍動はあるため穿刺を行い透析を開始した。ポンプを回し始めると静脈圧が上昇したため、生食で1回フラッシュしたが改善ないため中止し、返血と止血を行った。透析回路確保のため、左鎖骨下に透析用カテーテルを挿入することになった。
【事故の内容】
医師が、左鎖骨下静脈の穿刺を行った後、静脈血逆流を認めたため、ガイドワイヤーを入れた。かなり抵抗があったが、必要量は挿入できたため、ダイレーダーを挿入し、つぎに抜去後血液の逆流を認めカテーテルを挿入するとカテーテルからがガイドワイヤーが抜けなくなったため、カテーテルとガイドワイヤー全体を抜いた。そのとき穿刺部から血塊とともに、50mLを超える出血があった。患者は息苦しさを訴え、喘鳴もあった。いったん中止し、30分後に開始することになった、その間、医師が聴診し、呼吸音には異常はなかった。12時になり、再開。右鎖骨下に同様のカテーテルを挿入開始。しかし、ガイドワイヤーが入っていかないため、抜くと、先端に血塊が付着していた。12時10分患者の呼吸状態が悪化、下顎呼吸となり、アンビューバッグによる人工呼吸開始した。カテーテル挿入を中止し、階下の病棟に移動。ポータブル胸部X線撮影、血管確保アンビューバッグの人工呼吸継続実施。その後、呼吸停止、心停止、死亡確認した。
【事故の背景要因の概要】
1,心房中核欠損症が元々心機能が低下していて、さらに肺炎症状が改善せず、呼吸機能がやや低下していたところにカテーテル挿入という処置を実施することになった。その処置により、過大な侵襲が生じた。
2,心臓が左方に拡張していて左肺を圧迫していたため気胸を発生したときのリスクは、左側が少ないと考えたので穿刺部位は左を選択した。
3,シャント不良があったが、すぐにシャント作成した施設に搬送するには長時間要するため、透析を一度実施してからがよいと判断し、カテーテル挿入に至った。
4,鎖骨下静脈用のサイズしかなかった。また、医師は、鎖骨下が容易であると判断し、そけい部は選択しなかった。
【改善策】
1,鎖骨下静脈穿刺のカテーテル挿入に対しては、可能な限り、事前にエコー検査で血管の確認を行うか、エコーガイド下での穿刺を行う。あるいは、X線透視下での穿刺を行う。
2,緊急時、短期的に透析用のカテーテルを入れる場合は、そけい部を選択することを考慮する。
3,挿入前には、状況の変化に伴い、十分な説明を行った上で診療録に記載し、同意書に署名してもらう。
4,「中心静脈カテーテル挿入指針」の、見直し・改訂を行う(改訂済み)。その指針に基づき処置を行う。
5,透析室モニター類の記録の保存の改良。急変時の役割分担の学習。
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