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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2018 | 日曜日 | 休日・祝日 | 18:00〜19:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 死亡 |
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| 事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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| 治療・処置 | 管理 | 治療・処置の管理 |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
救急外来
| 麻酔科
循環器内科
外科
| 外来
1人
60歳代
(女性)
| その他特記する心身状態あり 吸気時の息苦しさを主訴に来院したが、その後消失した
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 医師 | 30年9ヶ月 | 11年9ヶ月 | 2回 | 交替勤務なし | 48 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 | 治療・処置の種類 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 家族・付き添い | その他の一般的処置 救急外来診療 |
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医療材料・諸物品等1 |
【販売名】 なし
【製造販売業者】 なし
【購入年月】 なし
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| その他 事故処理委員会 | 判断を誤った
勤務状況が繁忙だった
患者側
ルールの不備
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
救急外来患者の一時トリアージ
【事故の内容】
(外科一次救急及び循環器待機)16:50頃、患者が吸気時の胸苦しさを主訴に自力歩行で家族と共に来院した。トリアージ医師が問診・診察を行い、バイタルサインが安定していた(体温37.6℃、脈拍120回/分、呼吸20回/分、血圧110/73mmHg、酸素飽和度95%)為、外科医師の順番待ちの指示が伝達された。患者は自力歩行でCT撮影後、救急外来に戻り、看護師2名が採血・心電図検査を実施した。17:03頃、心電図検査実施中に患者が「今胸は何ともない。気のせいだったのかもしれない」と看護師に話していた。検査終了後、看護師が40分〜1時間程度の診察待ち予定であることを説明し、外来ソファに案内した。18:00頃、患者家族が患者が痙攣していると事務職員に通報したため、報告を受けた準夜看護師が駆けつけた。患者の痙攣は消失し、呼吸停止(橈骨動脈は触知可能)状態であったため、外科医師と共に患者を診察室に搬入し、心肺蘇生を開始した。途中、循環器医師も治療に加わり、18:27に心カテ室に移動し、PCPS・IABPが挿入された。その後心エコーにより心タンポナーデが判明し、心嚢穿刺が実施された。冠動脈造影検査により主幹冠動脈(#6:100%)の完全閉塞の他、他2枝の高度狭窄病変が確認され、心筋梗塞に伴う心破裂(自由壁破裂)と診断された。また、循環器医師から心臓血管外科医師に相談したが、破裂孔修復術による回復は困難と判断された。このため、循環器医師から家族に対し、病状説明が行われ、看取りの方針が決定した。患者はICUに入室後、死亡診定された。患者家族は動揺がありながらも、患者は平素より病院が嫌いで受診歴がなかったと話され、医師の説明を理解された。事例発生後に院内事例検討会を実施し、循環器医師から「非典型事例であり、症状から結果予測・回避は困難であった」、「トリアージ後に速やかに初療が開始されたとしても、治療後の再灌流時に心破裂の可能性があった」との見解があった。しかし、一次救急体制の在り方において検討課題が明確になった事例であり、再発防止の為、本事例を医療事故(患者影響レベル5)として報告することを院内決定した。
【事故の背景要因の概要】
1.一次トリアージ後の再トリアージ不足
患者が自力歩行で来院したことから、循環器医師による診察の対象外となった(当日の循環器患者7名は救急搬送)。この他、一次トリアージの段階で頻拍以外のバイタルサインが安定していたこと、非典型的症状であったことから重症度判定は「軽症から中等度の間」と判断され、外科医師の順番待ちと指示された。更に、心電図検査実施時に患者自身の「気のせいだったのかも」という言葉により、二次トリアージへの必要性を認識できなかった。
2.検査結果の確認の遅れ
看護師は、平素より十二誘導検査実施時の所見確認を実施していたが、上記に加え、他患者の苦情対応、整形外科からの応援要請等が重なり、所見確認をせずカルテに挟んでしまった。また、検査指示を出した医師も勤務交代時間でもあったため、外科医師が確認すると思い込んでしまった。
3.一次救急体制の整備不足
一次トリアージ後に実施した検査結果をトリアージ者が確認する事等、院内ルールが不明瞭であった。また、緊急度の低い患者が複数名受診しており、患者の待ち時間に対する苦情に看護師が対応する業務負担があった。
【改善策】
1.トリアージ体制の見直し
救急搬送や自力歩行の有無にかかわらず、生命予後に大きく影響する循環器疾患・脳血管疾患を否定し、次の段階にトリアージする。特に不明瞭な症状の場合は、注意が必要であることを職員が共有する。一次トリアージで軽症と判断された患者以外は、二次トリアージが必要であることを教育する。
2.検査結果の速やかな確認
実施した検査結果を速やかに指示した医師が確認する。または、検査結果が出たことを検査技師や看護師が報告できる環境整備を行う。
3.一次トリアージの整備
一次トリアージの際の検査結果を医師が確認するまでを一次トリアージとすることを定義とし、周知する。また、適正な一次救急体制ができるよう医師会等を利用し、利用患者の協力を求める。更に、職員の勤務時間や配置について再度検討する。
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