医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDABEB47F56B59F171D
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2018月曜日平日16:00〜17:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり軽微な治療障害残存の可能性がある(低い)
事故の概要発生場面 事故の内容
ドレーン・チューブ使用中その他のドレーン・チューブ類の使用に関する内容 尿管損傷
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
ICU
呼吸器内科
入院
1人
90歳代 (男性)
その他特記する心身状態あり 人工呼吸器装着
疾患名慢性閉塞性肺疾患
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 看護師15年6ヶ月1年6ヶ月2回3交替32
特に報告を求める事例発見者ドレーン・チューブの種類
本事例は選択肢には該当しない当事者本人尿道カテーテル
当事者以外の関連職種(複数回答可)
医師
医療材料・諸物品等1
【販売名】 フォーリーカテーテル
【製造販売業者】 バード
【購入年月】 2018年7月
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
既設の医療安全に関する委員会等で対応技術・手技が未熟だった
教育・訓練
事例概要
【実施した医療行為の目的】
尿管カテーテル留置
【事故の内容】
1.16時15分、尿管16Fr挿入し抵抗なく挿入でき、排尿を確認したが、固定用注射用水注入時に抵抗あり、注入せず尿管を一時抜去した。
2.再度挿入を試みて排尿確認でき、注射用水を抵抗なく注入するが、固定後尿流出がなかった。
3.注射用水を抜いて尿管抜去すると血尿あり。
4.尿管14Fr挿入試みるが挿入困難のため、担当医、主治医に報告し、診察。
5.担当医が尿管16Fr挿入試みるが、挿入困難。
6.主治医が挿入試みるが挿入困難なため、尿管留置目的で泌尿器科病院を受診した。
【事故の背景要因の概要】
1.固定水の注入でバルーンを膨らませたことで、尿管損傷した可能性がある。
2.最初に抵抗があった時点で、尿道狭窄や前立腺肥大などを予測して、再挿入を検討すべきであった。
3.院内における男性の膀胱留置カテーテル挿入の手順がなく、研修の実施がないまま看護師が実施していた。
【改善策】
1.尿管の必要性を検討して挿入する。
2.必要時は、前立腺肥大などの既往がないか確認し、ある場合は医師に依頼する。
3.尿管挿入時には抵抗がないことを確認し、挿入困難時には医師に挿入を依頼する。
4.膀胱留置カテーテル挿入時の看護手順を見直し、周知する。
5.モデル人形を使用し、解剖生理を理解した手技の確認の研修を実施する。