医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDA9DA5831BAC723CED
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2020月曜日平日8:00〜9:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要発生場面 事故の内容
医療機器等管理使用中の点検・管理ミス
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
廊下
循環器内科
呼吸器内科
外来
1人
70歳代 (男性)
疾患名気腫合併間質性肺炎
慢性呼吸不全
びまん性左室壁運動低下・左室拡大
肺高血圧
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師4年9ヶ月1年8ヶ月0回交替勤務なし8
特に報告を求める事例発見者医療機器等の種類
本事例は選択肢には該当しない同職種者酸素療法機器
当事者以外の関連職種(複数回答可)
医師
看護師
臨床工学技士
看護助手
理学療法士(PT)
医療機器等1
【販売名】 酸素吸入用シャープ減圧弁圧力調整器
【製造販売業者】 新鋭工業
【製造年月】 不明
【購入年月】 不明
【直近の保守・点検年月】 不明
医療材料・諸物品等1
【販売名】 JAPAN AIR GASES
【製造販売業者】 日本エア・リキード株式会社
【購入年月】 不明
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
外部調査委員会設置(予定も含む)確認を怠った
記録などに不備があった
連携ができていなかった
患者への説明が不十分であった(怠った)
判断を誤った
知識が不足していた
勤務状況が繁忙だった
医療機器
患者側
教育・訓練
ルールの不備
事例概要
【実施した医療行為の目的】
気腫合併間質性肺炎と診断され1年後より長期酸素量導入しHOT管理中、労作時6Lの酸素を吸入していた。
【事故の内容】
1.9時15分頃、エレベータ扉前にいる患者に「もう少し中の方に進んでください」と委託職員が声をかけると、エレベータ内へうつ伏せに患者が倒れたため居合わせた別の委託職員および出勤途中の介助職に加え、患者護送中であった看護師に応援依頼し4名にて近くのベンチに移動介助した。看護師が酸素ボンベに気付き患者に投与量を尋ねると「6L。ちょっと滑った」と答えられた。酸素ボンベの残量目盛は0を示しており開栓にて変わらず、PHSを持参していなかったため委託職員に患者を頼み3階のリハビリ室まで駆け上がり車椅子と酸素ボンベを依頼した。そのとき階下から「看護師さん」と声がしたため患者のもとに戻ると流涎を認めレベル低下が疑われた。ともに駆けつけた職員のPHSから緊急コールを依頼した。
2.9時20分、緊急コール要請あり。
3.9時22分、内科外来ストレッチャー到着し、9時24分に内科外来へ移動開始した。移動中、四肢を動かし苦顔を呈している。酸素15Lにて、SPO2測定できず。
4.9時25分、内科外来処置室へ到着した。
【事故の背景要因の概要】
1.緊急コールを要請した職員が酸素ボンベの圧力計が0になっていることを確認していること、および8時30分に外来にて酸素ボンベを交換した際の圧力は5MPaであったことから、6L投与を継続した場合、約22分後に酸素ボンベは空になることから低酸素による急変の可能性が高い。
2.酸素ボンベを交換した看護師は酸素ボンベの圧力計が5MPaの場合の残量が理解できていない。
3.原疾患の進行悪化に伴い、心肺への負荷が増していた状況の中、車椅子による護送をせず検査後、坂道を自力で歩行し低酸素を助長したと考えられる。
【改善策】
1.外来における酸素使用患者の管理方法について、ボンベ交換時は投与量および酸素ボンベの残量確認、早見表を用いて使用可能時間について患者に説明するとともに情報共有のためのカードを作成し活用していく。
2.高流量の酸素使用患者のボンベ交換は原則、未開栓のものから使用をする。
3.酸素ボンベの圧力計は残量の危険度を知らせるカラー表示がある製品に統一し注意喚起を図る。
4.患者のフィジカルアセスメントを行い適切な移動方法を実行する。
5.病棟外での緊急コールに備えストレッチャー等器材を調達する担当役割を決定した。