医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDA835CAD383DA75F6E
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2021月曜日平日16:00〜17:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要
その他 外来
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
救急外来
泌尿器科
入院
1人
80歳代 (男性)
意識障害
疾患名腸管壊死
膀胱癌
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師12年3ヶ月5年3ヶ月1回交替勤務なし70
特に報告を求める事例発見者
本事例は選択肢には該当しない同職種者
当事者以外の関連職種(複数回答可)
医師
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
現在検討中で対応は未定確認を怠った
観察を怠った
報告が遅れた(怠った)
記録などに不備があった
連携ができていなかった
患者への説明が不十分であった(怠った)
判断を誤った
知識が不足していた
事例概要
【実施した医療行為の目的】
泌尿器科手術術後30日以内に自宅にて腸管壊死を発症し、死亡。
【事故の内容】
8ヶ月前、肉眼的血尿のため前医受診、尿細胞診:ClassV UC G2-3にて当院通院中。1ヶ月半前、手術希望。
○/4、回腸導管手術施行。○/6、会陰部創離開、修復、外来にて抜糸予定。○/17、退院。○/22、嘔吐あり。○/23、10:00頃に知人女性が訪室すると椅子に座ってうずくまっているところを発見し、家族に相談し救急要請。心停止を確認され当院へ搬送。初期波形 asystole、目撃あり、Bystander、CPRなし。
【当院救急外来】
10:30頃来院。来院時asystole。挿管、人工呼吸管理。
10:37、アドレナリン1mg静注。
10:41、アドレナリン1mg追加静注。
10:44、血ガス 右鼠径Aより採取。pH: 6.80, pCO2: 72, pO2: 51. Na: 138, K: 7.1, Ca: 1.29, Glu: 198, HCO3-: 10.7, AG: 29。
10:45、パルスチェックにてROSC, HR 128, 血圧 70/50, SPO2: 72, RR: 12。カルチコールをK補正目的に使用、メイロンをアシデミア補正目的に使用、アドレナリンとボスミン、ノルアドレナリンで循環を維持。高用量の輸液持続。胃管を挿入。血の混じった暗赤色の内容物が吸引できた。
11:08、12誘導心電図、ST低下、QRS波低い。HR:58。
11:20、胸部レントゲン、腹部レントゲン撮影。左CPアングル dull。腎瘻あり。
12:08、12誘導心電図。HR:60。左軸偏位あり、V1 rsrの右脚ブロックか。CT、造影CT撮影。撮影中に一時SpO2低下した。PEなし。門脈気腫あり。左肺下葉の無気肺(+)腹水少量、空腸起始部の造影不良と壁の菲薄化、壁内ガス疑い(+)虚血、壊死を疑う。右水腎症(+)
CT後EICUへ入室。もともと酸素化が悪く、造影CTの準備中もSpO2:70台に低下し、かつ左無気肺が疑われたので、誤嚥性の気管支閉塞を疑い、ブロンコグラム施行。ベージュ色の喀痰を吸引できたが、酸素化はSpO2:90から改善なし。左下葉において気道内に食物残渣あり無気肺あり。家族には、原因特定は困難だが突発的な腸管壊死などが考えられると説明。DNARの方針となった。その後心停止。瞳孔散大、対光反射なし。呼吸停止。死亡確認。
【事故の背景要因の概要】
・CTではストーマ部を機転としたかどうかははっきりしないが、腸管壊死様の画像が確認される。
・前日までADLは維持できており、退院は問題なかったと考える。
・会陰部創離開とは関連性はない。
【改善策】
・病理解剖を行えるとよかった。