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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
2019 | 水曜日 | 平日 | 16:00〜17:59 |
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医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
実施あり | 濃厚な治療 | 障害残存の可能性がある(低い) |
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事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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薬剤 | 内服薬調剤 | その他の調剤に関する内容 投与量間違い |
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発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
薬局(調剤所)
| 内科
整形外科
| 入院
1人
80歳代
(男性)
| その他特記する心身状態あり 不明
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当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
1人
| 薬剤師 | 4年9ヶ月 | 4年9ヶ月 | 1回 | 交替勤務なし | 32 | |
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特に報告を求める事例 | 発見者 | 薬剤・製剤の種類 |
本事例は選択肢には該当しない | 他職種者 | その他 抗ウイルス薬 |
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当事者以外の関連職種(複数回答可) |
医師
看護師
薬剤師
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関連医薬品1 |
【販売名】 タミフルカプセル75
【製造販売業者】 中外
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事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
既設の医療安全に関する委員会等で対応 | 確認を怠った
連携ができていなかった
判断を誤った
知識が不足していた
勤務状況が繁忙だった
通常とは異なる心理的条件下にあった
医薬品
患者側
仕組み
ルールの不備
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事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
未記入
【事故の内容】
○/19、A病棟がアウトブレイクとなりA病棟入院患者に抗インフルエンザ薬の予防内服をすることになった。A病棟からアウトブレイク関連の質問を受けていたうちの一つに、透析患者への投与量の確認があったが、別の質問のことを調べていたため、近くにいたICT薬剤師に相談し、自分で調べて確認することをせずに病棟へ誤った返答をしてしまった。通常、透析患者へのタミフル予防内服は1カプセル1回内服し、5日後もう1回1カプセルを内服するとなっているが、1日1回連日投与となってしまった。当該患者の処方内容は、タミフルカプセル75mg 1日1回朝食後 7日分処方(予防投与)であった。
患者は○/19に手術をしてICUへ入った後、○/20にA病棟へ転棟、タミフルは○/20から服用した。○/24から薬疹が出現し、○/26分から投与中止となった。その間の透析日は、○/19、20、22、25。
【事故の背景要因の概要】
アウトブレイクとなり入院患者、職員への予防内服の調剤が業務終了間際から時間外にかかっており薬剤部全体で非常にバタバタしていた。その中で病棟看護師から予防内服に関する複数の質問を受けており、その対応に追われていた。早く返答しなければという思いと時間外ということもあり、人に聞いてわかることはそれで済まそうという思いがあった。当該患者は術後ICUへ入っており、アウトブレイク後、A病棟へ戻るか曖昧な状況であったので、自分の中でこの質問に対する優先順位が低く、一番重要である添付文書の確認を怠ってしまい、今回のアクシデントに繋がってしまった。
【改善策】
・一番の基本である添付文書の確認を怠らないこと。
・煩雑さを理由にせずひとつひとつ丁寧に返答すること。
・アウトブレイク時の調剤は機械的になってしまい、個人に対応した投与量の確認を怠ってしまうが、タミフルの予防内服はCcr30以下で隔日投与となることから、投与量の確認を怠らないこと。
・今回、入院患者すべて連日投与してしまっていたため、今後は投与量の確認を徹底すること。
・ICTでも透析患者のアウトブレイク時の対応の検討がなされていたため、もっと情報共有が重要であると感じた。
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