医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDA6D3DA3CBDAE70B80
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2023金曜日平日4:00〜5:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要発生場面 事故の内容
ドレーン・チューブ使用中その他のドレーン・チューブ類の使用に関する内容 誤抜去
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
ICU
その他 総合診療部
入院
1人
60歳代 (男性)
意識障害
薬剤の影響下
疾患名敗血症性ショック
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師12年7ヶ月1年7ヶ月1回交替勤務なし62
特に報告を求める事例発見者ドレーン・チューブの種類
本事例は選択肢には該当しない他職種者中心静脈ライン
当事者以外の関連職種(複数回答可)
医師
看護師
医療材料・諸物品等1
【販売名】 SMACプラス 中心静脈カテーテル
【製造販売業者】 カーディナルヘルス
【購入年月】 不明
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
既設の医療安全に関する委員会等で対応確認を怠った
連携ができていなかった
仕組み
事例概要
【実施した医療行為の目的】
救急外来からICU病棟へ入床時のベッド移乗
【事故の内容】
発熱・嘔吐にて救急搬送され、来院時ショックバイタル。救急外来で気管挿管し、末梢ライン確保難しく右内頚CV挿入。輸液・抗菌薬・カテコラミン投与するも循環動態保てず、ICUへ入室となった。救急外来看護師2名、ICU看護師2名、医師1名の5名でストレッチャーからICUベッドへスライダーを用いて移動した際、CV誤抜去が発生。左内頚からCV再挿入し、薬剤再開まで約9分。昇圧剤再開、ボーラス投与したが反応せず、約30分後に死亡。救急外来で治療反応性乏しく、早晩亡くなる可能性について説明されていた。
【事故の背景要因の概要】
・救急外来でのCV固定が、刺入部のテガダームだけだった。
・ベッド移乗時、声掛けはされていたが、リーダー的役割がいなかった。
・高流量NAD使用している循環動態不安定な患者移動時の体制が不十分(バッグバルブマスク対応医師1名、救急外来看護師2名)。
・救命当直医師が当該部署患者受け入れ時の支援体制のルールがない。
【改善策】
・救急外来でのCV固定方法の見直し(刺入部以外にラインを1か所、体幹へ固定する)。
・医師はCV挿入時、ウイングとクリップをしっかりとはめ込み、ナートで固定する。
・循環動態不安定な患者搬送時の体制については、今後院内で話し合い予定。