医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDA695F0856688D1144
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2018木曜日平日12:00〜13:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要発生場面 事故の内容
薬剤静脈注射薬剤間違い
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
救急外来
その他 救急集中治療科
外来
1人
50歳代 (男性)
意識障害
疾患名外傷性くも膜下出血、左血気胸、左肺挫傷、多発骨折
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師0年0ヶ月0年0ヶ月不明その他 不明不明
特に報告を求める事例発見者薬剤・製剤の種類
本事例は選択肢には該当しない当事者本人循環器用薬
当事者以外の関連職種(複数回答可)

関連医薬品1
【販売名】 アトロピン注0.05%シリンジ
【製造販売業者】 テルモ
関連医薬品2
【販売名】 リドカイン静注用2%シリンジ
【製造販売業者】 テルモ
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
既設の医療安全に関する委員会等で対応確認を怠った
連携ができていなかった
事例概要
【実施した医療行為の目的】
救急カート注射薬の取り違え、誤投与
【事故の内容】
4mの高さより転落して受傷し、救急外来へ救急搬送された。12:10に胸腔ドレーン挿入のため透視室へ移動。12:30に左胸腔ドレーン挿入、持続吸引開始。12:43に心拍40回/分台に低下、頚動脈触知不可。医師は救急カートからアトロピンシリンジを取り出し1/2A投与。心拍に変化がなかったため残り1/2Aを投与した。投与後、アトロピンシリンジではなくリドカインシリンジであったことに気付いた。
【事故の背景要因の概要】
・アトロピンシリンジとリドカインシリンジは救急カート内では並んで配置されていた。カート内の仕切り板に薬剤名が表示されており、表示を見て取り出した。
・開封時、投与時に薬剤名称を目視で確認しなかった。手順では、薬剤の投与は、医師の指示のもと看護師2名でダブルチェックしている。今回は看護師が近くにいなかったため、医師が準備し投与した。医師のみで薬剤を投与する場面は少ないため、ダブルチェックを行うルールは確立していなかった。
【改善策】
・注射の準備時と実施時、6R確認を遵守する。
・原則として、救急カートの薬剤の取り出しは看護師が行う。やむを得ず看護師が不在の場合は、準備時と実施時の手順を遵守し実施する。