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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2020 | 月曜日 | 平日 | 10:00〜11:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 障害残存の可能性がある(低い) |
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| 事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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| 薬剤 | オーダリングによる処方箋の作成 | その他の処方に関する内容 処方頻度間違い |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
外来診察室
| 内科
| 外来
1人
60歳代
(男性)
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 医師 | 5年0ヶ月 | 1年0ヶ月 | 不明 | 交替勤務なし | 39 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 | 薬剤・製剤の種類 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 他職種者 | その他 免疫抑制剤 |
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関連医薬品1 |
【販売名】 メトトレキサート
【製造販売業者】 サンド株式会社
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| 既設の医療安全に関する委員会等で対応 | 確認を怠った
患者への説明が不十分であった(怠った)
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
神経サルコイドーシスの治療目的。
【事故の内容】
脳神経内科で神経サルコイドーシス(肺門リンパ節生検で病理診断)として外来フォローされている。3ヶ月前から入院してmPSL1g/dayでパルス治療を行い、PSL60mg(1mg/kg)から内服開始し、1週間毎に減量、1ヶ月前の外来時点で20mgの内服量であった。その時点で複視が再度出現し、免疫抑制剤併用のためリウマトレックス(MTX)4mg/week(月:2mg×2朝夕)とフォリアミン5mg/week(木:5mg×朝)の内服を開始。2週間後にMTX6mg/week(月:2mg×2朝夕、火:2mg×1朝)へ増量。さらに2週後にPSLを17.5mgへ減量と共にMTX8mg/week(月:4mg×2朝夕)へ増量の予定であったが、処方日数を外来院外処方時に28日分処方(フォリアミンとともに)していた。その際、処方せんのリウマトレックスのコメントに「週1回(月)に服用」およびフォリアミン錠のコメントに「週1回(木)に服用」との記載があったが、持参薬のお薬手帳の記載を確認すると、上記コメントの記載はなく、患者は上記2剤を連日内服していたことが判明した。患者も、リウマトレックス(薬局からは後発品メトトレキサートとして処方)増量の旨は主治医から説明を受けていたが増量の際の具体的な用法については主治医からの説明は記憶になく、院外薬局薬剤師からは内服日・用法について患者の良好な理解度を考慮して説明を省略していた。患者は、おかしいと感じながらもリウマトレックスの内服を薬袋に書かれている指示通り連日内服していた。咽頭痛が出現し、14日後頃からかかりつけ医や他院の耳鼻咽喉科受診し、お薬手帳の提示をしていたが内服薬の妥当性についての検討はなされていなかった。28日後の当院定期受診時にリウマトレックスの合併症が疑われ、翌日入院し、入院2日目に病棟薬剤師が本人からの聴取により過剰内服が判明した。主治医に報告した。
【事故の背景要因の概要】
・当該患者へのリウマトレックスの処方は3回目であった。
・医師は週1回内服とコメントに記載し、処方せんを渡していたが、院外薬局(行きつけ)の手続きにおいて薬袋にコメントの記載がなされていなかった。その際、薬剤師の監査(処方せんと薬袋記載内容の照合を含む)が確実にできていなかった。さらに、リウマトレックス(メトトレキサート)の処方日数について、疑義照会がなかった(28日分なので28週分に該当するが、薬剤師はリウマトレックス、フォリアミンのみ“長期処方“されたと思い込んでいた)。
・院外薬局の薬剤師は、リウマトレックスが特に注意が必要で週に1〜2日服用する薬剤であることは知っていた。恐らく骨髄抑制や間質性肺炎が起こるなどの知識はあったと推測される。
・院外薬局薬剤師は患者の理解度を考慮し、患者に対する説明省略(内服期間、内服方法)をされていた。
・リウマトレックス、フォリアミンのみ処方日数が28日分(次回外来まで毎日内服分と同日)となっており、外来主治医は処方せんの日数に気付かず患者に渡した。医師はリウマトレックスの1日量である4Cap(8mg)と日数の4日分の記載とを誤認した可能性があった。
・処方せんの内容は、「プレドニン錠5mg 3.5錠/日 1×朝食後 28日分」、「ダイフェン配合錠 2錠/日 2×朝夕食後 8日分 週2回(月・木)」、「メインテート錠2.5mg 2錠/日 1×昼食後 28日分」、「ネキシウムカプセル20mg 1C/日 1×朝食後 28日分」、「ボナロン錠35mg 1錠/日 1×起床時 4日分 週1回(月曜日)」、「リウマトレックスカプセル2mg 4C/日 2×朝夕食後 28日分 週1回(月)に服用」、「フォリアミン錠5mg 1錠/日 1×朝食後 28日分 週1回(木)に服用」。
・患者は医師より増量することについては説明を受けていたが、具体的にどのように増量するのか理解しておらず、薬局薬剤師から具体的な説明がなかったため、薬袋の記載通り28日分内服していた。
・メトトレキサート2mg「サンド」のPTPシートへの服用日の記載について、院外薬局では必要に応じて記載はするようだが、本事例では患者は自己管理ができると判断して、薬局にて服用日の記載はしていなかった。
【改善策】
・免疫抑制剤などリスクの高い薬剤については、特に注意して投与量、日数、コメントについてダブルチェックを行う必要がある。
・リウマトレックス(メトトレキサート)を処方する患者には、特に内服タイミングについて回数を重ねて注意深く指導することが望ましい。
・リウマトレックス(メトトレキサート)の内服タイミングは他薬剤に比較して難しく(毎日内服でないが週1回や週2回の場合がある)、内服間違いが有害事象としても重大となるため、システム上の処方(当院ではメトトレキサート処方する場合にポップアップがある)間違いのブロックや日数の入力を毎回する必要がある方式にするなどの案についてシステム上実施が可能か検討は望ましいか。検討した結果、システム上日数制限をかけるのは現実的でないとの結論に至った。
・院内処方、院外処方ともに、リウマトレックスカプセル、メトレート錠を処方する際には、処方せん薬剤名の下行に「1週間のうち、特定の日に服用します。」「用法用量を確認してください。」の2つのコメントが自動的に印字され、院内処方では薬袋にも自動的に印字されるようにした。これにより、院外薬局薬剤師や患者が用法に関して気付く機会が増え、結果連日服用を避けることにつながる。
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