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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2021 | 火曜日 | 平日 | 10:00〜11:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 死亡 |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
病室
| 脳神経外科
| 入院
1人
70歳代
(女性)
| 意識障害
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| 疾患名 | 心タンポナーデ、解離性大動脈瘤Stanford A、下垂体卒中
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 医師 | 2年6ヶ月 | 0年6ヶ月 | 1回 | 交替勤務なし | 48 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 当事者本人 |
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| 既設の医療安全に関する委員会等で対応 | 観察を怠った
その他 前医の診断を引き継ぎ、併存疾患を疑わなかった
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
下垂体卒中に対する精査加療
【事故の内容】
朝7時頃に意識障害と右瞳孔散瞳を生じ、近医を受診してCT検査を施行し、下垂体卒中と診断された。ソルコーテフ100mgを投与し意識障害が改善したが、低血圧も認められ、イノバンを持続点滴されて当院へ搬送された。転院時の意識レベルはJCS-2で、収縮期血圧は120mmHg(イノバン0.3%、2mL/hr)、四肢の麻痺は認めなかった。頭部CTを再検して下垂体卒中の進行がないことを確認した。心電図は同調律で明らかなST-T変化を認めず、臥位の胸部レントゲンでは明らかな異常は認めなかった。自覚症状は軽度の頭痛があるのみで、従命可能な状態であった。救急外来で血圧が安定していたためイノバンを中止し、中止後は収縮期血圧100mmHg台で経過した。病棟に移動したあと、看護師が訪室した際に軽度の頭痛を訴えた。アセリオ投与の準備をして病室に戻ると下顎呼吸の状態になっており、下顎挙上、酸素増量の対処中に心停止となった。直ちに心肺蘇生を開始しコードブルーを要請した。蘇生を試みたが回復なく、当院到着してから約3時間後に死亡した。死亡から1時間経過してから、紹介元よりCTで上行大動脈解離の可能性があると連絡を受けた。家族にあらためて病状説明を行い、Aiを施行した結果、上行大動脈解離および心タンポナーデの所見を認め、家族にAiの結果を説明した。
【事故の背景要因の概要】
・紹介元の診断では下垂体卒中であり、当院到着後に施行したCTでも下垂体卒中の所見が見られた。
・ステロイドの投与を行い意識障害の改善を認めた症状の経過も下垂体卒中に合致するものであった。
・前医でのCTは単純撮影であり、救急外来で大動脈解離の判断は難しかった。
【改善策】
・CT検査は注目領域のみではなく、撮影範囲のすべてを十分に確認することを徹底する。
・全身状態が悪い患者の診察では、注目臓器以外の併存疾患の可能性を常に念頭に置いておく。
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