医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDA431F05035AFD5BB9
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2018金曜日平日6:00〜7:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり濃厚な治療死亡
事故の概要発生場面 事故の内容
治療・処置管理治療・処置の管理
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
病室
血液内科
入院
1人
30歳代 (男性)
疾患名血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師4年2ヶ月0年2ヶ月1回交替勤務なし60日本医師会認定産業医
特に報告を求める事例発見者治療・処置の種類
本事例は選択肢には該当しない当事者本人中心静脈ライン
当事者以外の関連職種(複数回答可)

医療材料・諸物品等1
【販売名】 SMACプラス
【製造販売業者】 日本コヴィディエン株式会社
【購入年月】 不明
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
既設の医療安全に関する委員会等で対応諸物品
事例概要
【実施した医療行為の目的】
血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫の治療として、同種末梢血幹細胞移植を施行。左頸部よりダブルルーメンのCVカテーテルを留置しており、CV青ラインから高カロリー輸液や抗生剤の持続投与、CV白ラインは処置用としてヘパリンロックをして、採血に使用していた。
【事故の内容】
約10ヶ月前に難治性の血管免疫芽球性T細胞性リンパ腫の診断で血液内科へ入院となり、化学療法を開始した。4ヶ月間加療のうえ退院となった。約5ヶ月前に同種移植目的にて入院となり、入院8日目に同種末梢血幹細胞移植を施行。患者は左頸部よりダブルルーメンのCVカテーテルを留置しており、CV青ラインから高カロリー輸液や抗生剤の持続投与、CV白ラインは処置用としてヘパリンロックをして、採血に使用していた。
6時10分、看護師Aが訪室しCV白ラインから通常の手順で採血を実施し、CV青ラインにバンコマイシン入り生食の投与を開始した。7時15分、看護師Bがバンコマイシン投与の終了を知らせる輸液ポンプのアラームに気付き訪室したところ、患者の意識はなく、心肺停止状態であった。胸骨圧迫開始と共に緊急コールし、看護師Aと看護師Cがアンビューバッグによる換気を行った。その際、看護師Bは後頚部の襟元に血液が付着しており、CVラインから出ていると気づいたが、大量出血ではないと判断し、胸骨圧迫を継続した。METコールし、気管挿管、アドレナリンの投与等を行い、蘇生を継続していたが、7時57分、これ以上の蘇生は効果がないと判断し、蘇生を中止し死亡となった。蘇生中止後、CV白ラインに破損があることがわかり、同部より逆流血が漏出していたことが確認された。
【事故の背景要因の概要】
・販売業者によるCVカテーテルの不具合調査結果報告では、枝管が破損した原因は、留置中に鋭利な器具が接触したためと推測された。
・当日の朝、実施したCVラインからの採血については、確実に行われており、破損は確認できていない。
・CVラインの破損部位からの脱血について、補液を含め100cc程度の量であると思われ、失血死はないと考えられた。
・解剖のマクロの所見からは、死因となる大きな原因はなかった。
【改善策】
CVラインの破損に至るような手順はみられず、また死因として失血死は考えにくいことから、改善策の検討は行っていない。