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医療事故情報
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公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業
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| 報告年 | 発生曜日 | 曜日区分 | 発生時間帯 |
| 2019 | 日曜日 | 休日・祝日 | 4:00〜5:59 |
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| 医療の実施の有無 | 事故の治療の程度 | 事故の程度 |
| 実施あり | 濃厚な治療 | 死亡 |
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| 事故の概要 | 発生場面 |
事故の内容
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| 治療・処置 | 実施 | その他の治療・処置の実施に関する内容 合併症 |
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| 発生場所(複数回答可) | 関連診療科(複数回答可) | 患者の数 | 直前の患者の状態(複数回答可) |
病室
| 循環器内科
| 入院
1人
80歳代
(男性)
| その他特記する心身状態あり PCI術後経過観察中
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| 当事者 | 当事者職種 | 職種経験 | 当事者部署配属期間 | 直前1週間の
当直・夜勤回数 | 勤務形態 | 直前1週間
の勤務時間 | 専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格 |
| 1人
| 医師 | 11年9ヶ月 | 2年9ヶ月 | 不明 | 交替勤務なし | 40 | |
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| 特に報告を求める事例 | 発見者 | 治療・処置の種類 |
| 本事例は選択肢には該当しない | 他職種者 | IVR(血管カテーテル治療等) |
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医療材料・諸物品等1 |
【販売名】 なし
【製造販売業者】 なし
【購入年月】 なし
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| 事故調査委員会設置の有無 | 発生要因(複数回答可) |
| 既設の医療安全に関する委員会等で対応 | その他 合併症
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| 事例概要 |
【実施した医療行為の目的】
高度石灰化を伴う3枝病変に対する経皮的冠動脈ステント留置術(PCI)を施行した
【事故の内容】
光干渉断層法(OCT)にて病変部を評価、全周性の石灰化を伴う高度狭窄病変であった。ダイアモンドバックによるデバルキングを行った。血圧低下、意識レベル低下も出現し、前下行枝の高度狭窄を早期に解除する必要があると考えられ、左前下行枝を2.0mmバルーンで拡張した。やや血流改善したが血圧低下が続き、ノルアドレナリン持続投与を開始。デブリスによる末梢塞栓解除のためニコランジルを冠動脈内に投与し徐々に改善、血圧も上昇して安定した。ノルアドレナリンは漸次減量し中止した。OCTで再評価し、病変部の拡張不良があるため2.25mmのスコアリングバルーンで拡張し、2.5×48mmの薬剤溶出性ステントを留置。2.5mmのバルーンで後拡張を行った。OCTによる評価を行い、ステントは十分に密着し正円に広がっていた。ステント前後に解離はなく、5分後の造影では血栓の拡大や血流への影響もないため手技を終了した。その後、症状なく経過していたが、術後3日目、4:10頃、突然の胸痛を認め、12誘導心電図でV2-4のST上昇を認めたため急性心筋梗塞が疑われた。その後、血圧低下し心肺停止状態となった。4:18、心肺蘇生法(CPR)が開始され、AEDを装着したがPEAであった。アドレナリン計7筒静注したが心拍再開は得られず、CPRを継続したが心拍再開せず救命の可能性は低いと判断し、家族に説明の上、死亡確認となった。
【事故の背景要因の概要】
AIを行ったが明らかな病変は認めなかった。家族は病理解剖を希望されなかった。死亡原因としては、採血検査と12誘導心電図から前下行枝の閉塞(ステント血栓症)が疑われた。ステント留置後のOCTによる観察ではステント拡張不良や解離などは認めなかった。ステント血栓症の原因としては抗血小板剤の服薬状況に問題はなかったため断定はできないが、薬効が不十分であった可能性がある。
【改善策】
心肺蘇生法に関しては迅速で質の高い心肺蘇生法が行われており問題なかったと思われる。ステント血栓症を減らす改善策としては、ステントを適切に拡張させること、ステント留置後の血管内観察を行って十分な評価を行うこと、服薬の確認及び服薬指導の徹底を図る。高齢、石灰化を伴う多枝病変などのハイリスク症例はハートチームカンファレンスなどで外科ドクターとも症例検討を行う。また、術後はICUで経過を見るなど、より一層注意を払う。
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