医療事故情報

公益財団法人日本医療機能評価機構
医療事故情報収集等事業

事例IDAA2E40D103057EAE1
報告年発生曜日曜日区分発生時間帯
2010土曜日平日12:00〜13:59
医療の実施の有無事故の治療の程度事故の程度
実施あり軽微な治療障害残存の可能性がある(低い)
事故の概要発生場面 事故の内容
治療・処置実施その他の治療・処置の実施に関する内容 合併症
発生場所(複数回答可)関連診療科(複数回答可)患者の数直前の患者の状態(複数回答可)
カテーテル検査室
脳神経外科
入院
1人
60歳代 (女性)
麻酔中・麻酔前後
疾患名未破裂脳動脈瘤
当事者当事者職種職種経験当事者部署配属期間直前1週間の
当直・夜勤回数
勤務形態直前1週間
の勤務時間
専門医・認定医及びその他の
医療従事者の専門・認定資格
1人 医師1年3ヶ月1年3ヶ月不明その他 当直制不明
特に報告を求める事例発見者治療・処置の種類
本事例は選択肢には該当しない当事者本人非観血的歯科治療
当事者以外の関連職種(複数回答可)
医師
医療材料・諸物品等1
【販売名】 不明
【製造販売業者】 不明
【購入年月】 不明
事故調査委員会設置の有無発生要因(複数回答可)
その他 なしその他 合併症
事例概要
【実施した医療行為の目的】
未破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術
【事故の内容】
前交通動脈未破裂動脈瘤に対するコイル塞栓術中。5本目のコイルを挿入中に、瘤内に留置してあったマイクロカテーテルが移動し、瘤壁を穿孔、くも膜下出血の状態となった。止血のためへパリンをリバース、薬剤による降圧を行い、自然に止血されたことを確認。この時点で頭痛、嘔気を訴えるものの、患者の神経症状に変化なし。より完全な止血を目指して、全身状態の安定化のための全身麻酔の導入を行い、塞栓術を続行。良好な塞栓が得られたこと、再出血をしていないことを確認し、塞栓術を終了。くも膜下出血の排出のための髄液腰椎ドレナージ追加。血圧管理のための全身麻酔2日間の継続を行った。意識清明、神経症状の悪化なし。脳血管れん縮の予防治療を行った。
【事故の背景要因の概要】
カテーテルが不安定で容易に瘤外に脱出しやすい状態であったため、通常よりカテーテルを瘤内にやや強めに押し込んだことで、カテーテルが予想以上に移動したと考えられる。
【改善策】
常にカテーテルにかかる圧力を確認しながら、最新の注意でカテーテル操作を行うように心がける。
合併症発生の術前説明を十分に行う。